滞納賃料と一緒に遅延損害金(遅延利息)も請求できるか?

滞納賃料を請求する場合,それと一緒に遅延損害金(遅延利息)を請求できます。ここでは,この滞納賃料と一緒に遅延損害金(遅延利息)も請求できるかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

遅延損害金(遅延利息)とは?

債務者が債務の履行を怠った場合,その債務者は債権者に対して債務不履行責任を負うことになります。この債務不履行の類型の1つに「履行遅滞」があります。

履行遅滞が生じた場合,債権者は,債務者に対して,本来の債務の履行を求めることができるだけでなく,滞納をしたことによって生じた損害の賠償を求めることもできます。

この損害賠償金が「遅延損害金」と呼ばれるものです。利息のように元金に対する一定の割合で金額が決められることから「遅延利息」と呼ばれることもあります。

ただし,厳密にいえば,遅延損害金はあくまで損害賠償金ですので,元金利用の対価である利息とは異なります。

債務不履行の類型

滞納賃料の遅延損害金請求

家賃や地代などの賃料を滞納するということは,法的にいえば,賃借人(借主)賃貸借契約における賃料支払義務に違反するということです。

賃料支払義務という契約上の義務に違反した賃借人は,履行遅滞の債務不履行責任を負うことになります。

したがって,賃貸人は,賃借人に対して,滞納賃料の支払いだけでなく,それに加えて遅延損害金の支払いも求めることができます。

利息ではありませんから,たとえ賃貸借契約で遅延損害金の支払いについて決めていなかったとしても,遅延損害金を請求することは可能です。

なお,賃料請求権のような金銭債権については,遅延損害金の請求にあたって損害を立証する必要はありません。

遅延損害金の利率

遅延損害金の金額は,利息と同じように,元金に対する一定の割合で決められます。通常は,元金に対する年●%という形で定められることになります。

滞納賃料の遅延損害金は,それぞれの賃料の支払期限を起算点として計算することになりますが,利率がどのくらいかは,契約内容や状況によって異なります。

たとえば,滞納額100万円で,年利10パーセントであったとすると,遅延損害金は1年間で10万円ということになります。

約定利率

賃貸借契約の際に,賃料を滞納した場合の遅延損害金利率を決めておくことができます。これを約定利率といいます。

約定利率を決めていた場合には,それが優先して適用されることになります。

ただし,個人住宅の賃貸借の場合には,消費者契約法によって,年14.6パーセントまでとされており,これを超える利率は無効となります。

また,個人住宅賃貸借でない場合であっても,あまりに高利の利率とすると,公序良俗違反によって無効とされる可能性があります。

法定利率

約定利率が決められていない場合は,法律で定められた利率(法定利率)によって遅延損害金を計算することになります。

法定利率は,原則として,年5パーセントの割合です。

ただし,賃貸人が不動産賃貸業者などである場合には,商事法定利率が適用され,年6パーセントとなります。

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